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業務フローの整理構築による業務の効率化
今回は、不動産業における業務のフローを明確にすることで、業務の品質やスピードを向上させ、効率化する方法についてお話します。
なぜ業務フローの構築が必要なのか
業務フローというと「なんとなく図式化しただけで実務には役に立たないのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、実際には非常に役立ちます。
以下の事例をご紹介します。
事例:レントロールの情報共有ミス
ある不動産会社での話です。
「物件を仕入れる際にレントロールの賃料査定が変わっていたが、販売部門に正しく共有されず、間違った情報を購入希望者に渡すところだった」
こうしたミスは一見防げそうに思えますが、現場では頻繁に起こり得ます。
なぜミスは起こるのか?
- 複数部署や複数担当者で案件を進める場合
- 一人で担当している場合
いずれも、未来の出来事を正確に予測できず、単純に「忘れてしまう」ことが原因です。
業務フローで明確にすべきポイント
業務において各工程で何をすべきかを明文化し、全員が共有できる状態にすることが重要です。
業務フローには以下の要素を記載します。
- 「いつ」
- 「だれが」
- 「なにを」
- 「だれに」
- 「どのように」
詳細は作業マニュアルやルールとして別途管理します。
業務フロー構築のメリット
- 誰がやっても同じ品質になる
- ミスや漏れが防止できる
- 属人化の解消
「機械化・自動化」も可能になる
標準フローとチェック項目が明示されていれば、多くの作業を自動化できます。
業務フロー構築のポイント
以下の4点を押さえましょう。
① 現場のあらゆるパターンを把握する(イレギュラー含む)
- 現場メンバーへのヒアリングが必須
- バイアスを避け、実態を正確に把握する
② 標準パターンを決める(全体の8~9割)
- 多数派の共通フローを設定
- イレギュラーは別途管理
③ システムやツールの活用タイミングを網羅
- どの段階でどのツールを使うかを明確にする
④ 運用状況を定期的に確認し改定する
- 順守されているかチェック
- 必要に応じてフローを更新
- 標準化されない原因はこの管理不足にもある
業務フロー構築による効果
- 品質向上(スピードアップ、ミス抑制)
- 業務の標準化(属人化排除)
- 教育コスト削減
- システム化・DX化の成功確率アップ
- マネジメントのシンプル化
まとめ
業務フローの整備は、業務効率化・品質向上の第一歩です。DX化を進める上でも必須の工程となります。
まずはご自身の業務や組織でどれくらい業務フローが整備されているか、ぜひ確認してみてください。